理系の質問する力について

久々の更新は自分の失敗から始まる。

このごろの出来事。本命の食品会社の大手A社のリクルーターと面談。ライバル多し。実際の面接はくだけた感じでこっちもなんだかリラックスできた。質問はありますかって言われて、話の流れで5,6問質問をしたんだけど、「はい。」とか「へえ。」とか言って頷いてるだけでなんか熱がない感じになってしまったよ。質問する時の態度って重要だなと思った。

教わる側にも教わるなりの態度が必要。「こいつにはちゃんと伝えよう。」って相手に思わせるのもテクニックですよね。
以下は今回のケースとちょっと違うかもしれないですけど、参考になるトピックがあったので紹介します。
自分が人から教わる時、質問力・コミュニケーション力のベースとしてこういうことは意識したいことのまとめ。

自分の力を向上していこうとする際に、最も効率の良い学習の仕方は、「達人から教えて貰う事」。
読書やネットで様々な事が勉強できる環境になったとはいえ、それだけに頼っている人より、身近な達人から『どんどん教えて貰える人』の方が仕事の上達も早い。自分だけの学習では、どうしても限界があったり、効率が悪かったりします。

なぜ、あの人には教えたくなるのか? 教わり上手な人の8つのTIPS

ということでね。要点は

1.楽しそうな表情 2.教えてほしいと頼む率直さ 3.旺盛な好奇心 4.素直さ 5.感謝心6.メモを取るなど教えてもらう際の真剣さ 7.一度教えてもらった事はすぐ自分でトレーニング8.実行した結果は必ず報告&お礼

です。

自己採点として5がすこし足りなかったかなあと反省。せっかくの質問もむりやりひねり出したように思われてしまう。質問をした段階で思考が停止している。


基本を押さえた上で、実りのある質問をしたい。

特に、研究者の質問力はその人の能力の「ものさし」だと多くの先生、先輩方も御指摘なさっています。
自分もまだ修士1年ですが、研究報告会、ゼミ、学会発表などの質疑応答でその人(理系大学院生)の研究者としてのレベルや資質がちょっとわかるんだね、という事実にだんだん気づいてきたのです。学部生の時の卒論発表なんて緊張しまくりで、まともに答えられる奴は少ないですもんね。私は企業での研究職を目指しますが、知性のある質問力ってのは、必要ない訳が無いのです。質疑応答と研究者としての成長をわかりやすく御指摘なさっているトピックも紹介します。

卒業研究で配属されてきた4年生はほとんどの場合以下の段階を経て研究に対する能力を発達させていく

第1段階:ゼミでの発表や研究室内での議論で、自分の主張を否定するような意見に出会うと「怒る」あるいは「泣き出す」、「へこむ」
自分自身と自分の行為・表現の切り分けができていない。行為や表現(文章、口頭発表、議論の際の発言など)が良くないと指摘されただけなのに、自分の存在が否定されたと感じてしまう。
第2段階:ゼミでの発表や研究室内での議論で、自分の主張を否定するような意見に出会っても、何とか受け入れられるようになる
頭では自分自身と自分の行為・表現が切り分けができている。指摘されれば、まずかったポイントが理解できる。ただし、感情が納得しないことが多い
第3段階:他人の発表や議論を聞いて比較的細かい「よくないところ」を指摘できるようになる。
以前、先生や先輩から受けた指摘を受け売りで行えるようになる。修士1年生ぐらいでこの段階になっていただけると卒論生に細かいところの指摘をしなくて良いので、すごくうれしい。
第4段階:他人の発表や議論を聞いて、発表や発言の枠内で「よくないところ」を指摘できるようになる。ただし、改善方法は提示できない
発表や発言の枠内でよくない点が感じられるようになる。理由も説明できる。ただし、改善案はまだおもいつかない。第3段階と第4段階あたりの人はたまに攻撃的な印象を他人に与えることもある
第5段階:他人の発表や議論を聞いて、発表や発言の枠内で「よくないところ」を指摘できるようになる。しかも、改善案も提示できる
その発表の内容が理解でき、本質的な点を見抜くことができるようになった段階。第3段階や第4段階の人にいらだちを感じるときがある「そこはそんな言い方しなくても・・・」
第6段階:他人の発表や議論を聞いて、研究テーマや扱っている問題の本質的なポイントから「よくないところ」を指摘できるようになる。しかも、改善案も提示できる
研究者の卵として目指したい段階。ここまで来ると、自分の隣接分野の発表や議論を聞いても論理的なおかしい点は指摘できるようになる。なお、上には上がいるので第6段階は研究者のスタート地点

研究能力の発達段階-発声練習

自分は2.5段階ですかね。まだまだ自分の事で精一杯です。
第3段階は本人の自発性次第な気もする、第5段階へのステップアップが大きな壁かなあと思う。

うちの教授はよくも悪くも放任主義であり、学生が能動的に動く事を尊重して頂いています。デキる人間になりたいと常々思う自分としてはよい環境です。でも、一方で第3段階にすら達してないのに、おそらく惰性でドクター進学を決めている先輩がいるのも事実。おぬし、深夜にカノジョといちゃつくな。日々の研究報告会でも義務感を感じ、質問する為の質問をするではなく、よりその研究の本質に迫る質問をできるようになりたい。映像サークルの活動もそうだったし、受け身主義から脱却はオレの学生生活のテーマです。押忍。